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ある学問の死 惑星的思考と新しい比較文学

ある学問の死 惑星的思考と新しい比較文学

比較文学がなくなるわけではない。
・惑星的思考の比較文学

「惑星」というのは、ここでは、おそらくいつの場合もつねにそうであるように、集合的応答可能性を権利として銘記するための濫喩なのである。その他者性、決定的な経験は、神秘的で不連続なものである。一言でいえば、それは不可能なものの経験なのだ。そのような集合体こそが、文化的起源が超越性を剥奪されてフィクションへと還元されるときに「われわれは幾人なのか」という問いかけでもって開示されなければならないのである。(173)

・気になるというか反応せざるをえないのは、

ひとつの言語だけに依存しており、現在主義的で、自己愛的なカルチュラル・スタディーズ、精読の方法に十分通じていないために、母語ですら分裂を含んでいるということをなかなか理解できないようなカルチュラル・スタディーズ(...)(33)

具体的に誰のどのようなカルスタをスピヴァクは指しているのか。かつて「カルスタ」という単語が出てくる文章を収集して分類してみようと思ったことがあったのを思い出した。