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すぐに目が覚めてしまう。引き続きCS影響論。夜フランス人と呑み。帰ってリリー・フランキー『東京タワー』を読む。開き直ったマザコンの姿に苦笑する。帯に福田和也の言葉がある。「読みやすく、溢れるユーモアを提供しながら、人間性のもっとも深い淵をのぞかせ、五感を震わせながら本質に直面させる」。とりたてて言うべきことはなかった、ということだろう。格差社会の一面を垣間見せているように思うのだが(葬儀場面)、どうも論者や本屋はこれを人間性や家族の物語に回収したいようだ。『東京タワー』はプロレタリア文学であると言い張ってみたい気がした。
- 作者: リリー・フランキー
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2005/06/28
- メディア: 単行本
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